非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶予・免除(事業承継税制)⑮贈与税の納税猶予 年次報告書~その1~
投稿日:2021.03.16
こんにちは。
名古屋市中区金山の笘原拓人税理士事務所の税理士の笘原です。
2018年4月1日から施行されている、大きく改正をされた非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶予・免除(事業承継税制)について、国税庁のパンフレットよりも一歩踏み込んだ解説や注意点、実務の落とし穴などについて解説をしていきたいと思います。
前回は、贈与税の納税猶予の適用を受けた後の手続きとして、年次報告書と継続届出書の提出期限について解説しました。
今回からは、各都道府県庁へ提出する年次報告書の記載事項について解説していきます。
贈与税の納税猶予の年次報告書は、中小企業庁のホームページにある「年次報告書(様式11)」を使用します。
様式11の年次報告書には、別紙1、別紙2、その他の資料を添付して提出する必要があります。
年次報告書には、まず会社の所在地、会社名、代表者名を記載し、押印をします。
次に、報告者の種別にチェックをします。
種別は、第一種または第二種、特別または特例、贈与または相続の別に、会社が当初認定を受けた種別を選択します。
次に、報告者に係る認定年月日等の欄に記載をします。
認定年月日、認定番号、認定申請基準日については、認定時の認定書を基に記載します。
次に、提出しようとする年次報告書の報告基準日、報告基準期間、報告基準事業年度を記載します。
報告基準日とは、後継者がその会社の株式等について最初に贈与税の納税猶予(特例)の規定の適用を受ける贈与税の申告期限の翌日から1年を経過するごとの日をいいます。
贈与税の納税猶予の場合には、贈与税の申告期限である3月15日の、翌年以後の毎年3月15日となります。
※3月15日が土日祝日で、贈与税の申告期限が3月16日または17日となる場合には、翌年以後の毎年3月16日または17日となります。
報告基準期間とは、「当該贈与報告基準日の属する年の前年の贈与報告基準日(これに当たる日がないときは、贈与認定申請基準日。)の翌日から当該贈与報告基準日までの期間」をいいます。
つまり、上記の報告基準日の前年3月16日~当年3月15日の1年間が、報告基準期間となります。
報告基準事業年度については、「当該贈与報告基準日の属する年の前年の贈与報告基準日の翌日の属する事業年度から当該贈与報告基準日の翌日の属する事業年度の直前の事業年度 までの各事業年度」をいいます。
つまり、事業年度が1年の場合には、通常前期のことを指します。
事業年度が1年に満たない場合には、前年3月16日の属する事業年度から当年3月16日の属する事業年度の直前の事業年度までの各事業年度ですので、2事業年度となる場合があります。
今回は、「年次報告書(様式11)」の記載事項について解説しました。
次回からは、別紙1、2の記載事項について解説していきます。
年次報告書などの提出書類についてご不明なことがありましたら、お気軽に名古屋市中区金山の笘原拓人税理士事務所までお問い合わせください。初回相談は無料で承ります。
執筆者 税理士 笘原拓人
- 最新の記事
-
- 【速報解説】自社株評価が大きく変わる? ― 国税庁「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議(第5回)」資料を読む
- 事業継続が困難な一定の事由に該当する場合の救済措置
- 非上場株価の調べ方-非上場株式の評価方法と計算方法-
- コロナ下で進む事業承継と「後継者不在」問題
- 事業承継時に必要な特例承継計画書作成の料金【45万円~】
- 特例経営承継期間(特例経営贈与承継期間)を分かりやすく解説
- 事業承継税制の適用取り消し時における利子税額計算方法
- 非上場株式の納税猶予の改正点-特例・一般措置の違い【平成30年】
- 非上場株式を相続する手続き方法-株式評価から株主名簿の書き換えまでの流れ-
- 有限会社の相続財産と相続手順【株式が相続財産になる】
052-265-8902
